カレープラントはキク科の多年草で、触るとびっくりするほどカレーの香りがします。植物なのにこんなにおい?と思うほどスパイシーなカレーです。黄色い花をつけ草丈は60センチぐらいのハーブで、銀灰色の姿は夕暮れ時に見るととても美しいものです。地中海沿岸の乾燥地帯や岩場で生息するカレープラントはかなりの乾燥にも耐えられます。某化粧品ブランドのエイジングケアラインにも「イモーテル」という別名で使用されていたりと、意外と身近なハーブかもしれませんね。

目次

カレープラントの栽培時期

開花期は7月初旬から11月ぐらいまで、梅雨明けごろから寒くなるころまで黄色い小さな花が咲きます。
植え付けは3月初旬から6月までと9月から10月いっぱいぐらいが適しています。真夏は避けたほうが良いでしょう。
肥料は3月から7月と9月から11月ぐらい、暑い時期と寒い時期は必要ありません。

カレープラントのプランターと用土

プランターは小型で少し深さのあるのものが向いています。素焼き鉢ならなお良いでしょう。小さい苗から育てるなら5号鉢(直径15センチ)ぐらいのものを用意します。

用土は水はけをかなり重視します。配合は赤玉土4:腐葉土3にバーミキュライト2:鹿沼土1で配合します。鹿沼土がない場合は小粒の軽石を混ぜても良いでしょう。市販のハーブ培養土も使えます。

カレープラントの植え付けと植え替え

真夏と真冬は避けて行います。あらかじめ用土に化成肥料を少し混ぜておくと良いでしょう。カレープラントは苗を購入するか挿し芽で増やすかですが、植えつける時には鉢を横から見て少し根元が小高くなるように植えることがポイントです。そうすることで水が株元に溜まりにくくなり過湿防止の助けになります。

鉢底の軽石は気持ちだけ多めに入れるようにすると良いでしょう。

植えつけたら「みじん」が鉢穴から流れ切るぐらいまで水をかけると生育が良くなります。どんな用土に植えても通気性が妨げられないように「みじん」を流してやることが大切です。

植え替え時の見極めは鉢底をのぞき込みましょう。根がはみ出していたら一回り大きな容器に植え替えてやります。

カレープラントの置き場所

日当たりの良さと風の通りが良いことが条件です。真夏の直射日光に初めの年はちょっとやられるかもしれませんが、それさえ超えてしまえばこっちのものです。寒さも平気でマイナス5度なんて気にもしない強さです。霜に当たると葉が焼けることがありますが、軒下ぐらいで冬越しは可能です。あまり置き場所を選びませんが風が吹き抜けるぐらいのところだと一番良いですね。

カレープラントの増やし方

カレープラントは挿し芽で増やせます。性質が強いので根も良く出ます。挿し穂は新芽の先を3節ぐらいに切り取って、下葉をちぎって1時間ぐらい水揚げしてつくりましょう。極端に暑かったり寒かったりするような時期でなければ、親株の足元に挿しておいても根が出るほどです。念のために書いておきますが、赤玉土などの用土に挿し穂を挿したら半日陰で乾かないように水やりをしていると1か月ほどで増殖完了です。刈り込みで落とした葉の先端を使えばどんどん増やせますね。

カレープラントの水やりと肥料

乾燥気味に管理した方が元気が良いです。通常よりも土の表面が乾くまで待ってから、たっぷり水をかけます。これは季節に関わらずカレープラントを栽培する基本です。過湿は根腐れの元ですし、何より株全体が弱ってしまいます。水やりは回数が少ない分ちゃんと鉢底から流れるまでたくさんかけましょう。
肥料は春と秋です。栄養が少ないぐらいの方が美しい青灰色になります。さすがは岩場で生息しているだけのことはありますね。月に1回程度液体肥料を薄めてかけるか、化成肥料を株元にまいてやるかで十分です。真夏と冬はいりません。

カレープラントの刈り込み

過湿対策と脇芽を増やすために刈り込みをしましょう。芽や葉がどんどん伸びて、生育期にはあっという間に満員電車のような株になってしまいます。ムシムシすると枯れあがるので枝をすくというよりも株の高さを半分ぐらいまで梅雨入り前には刈り込んでしまいましょう。どの枝を切ろうか、どこを残そうかと考えずに思い切って刈り込んでしまうことをオススメします。風通しが良くなる上に株を増やすこともできます。

カレープラントの病害虫対策

根腐れぐらいしか見当たらないカレープラントは本当に優秀です。だからこそ、過湿には注意して育てましょう。根腐れはある日突然ぐったりと株が倒れてしまうこともありますが、割とわかりやすいサインを出していることが多いものです。根腐れすると、株の先端の方から少しずつ黄変したり枯れて落葉したりします。

カレープラントの育て方のポイント

肥料も水も少なめに管理しましょう。肥料のやりすぎは美しい姿が台無しになります。水の与え過ぎは株の息の根を止めます。
日当たりが良く、風が吹き抜けるような場所で育てましょう。
梅雨や秋の長雨の前には背丈を半分ぐらいまで刈り込みます。

カレープラントの使い方

かなりスパイシーな香りは料理の香りづけに利用できます。しかし、長く加熱すると非常に苦くなります。炒め物などには油を敷いた時から入れておき、全体に油が回ってほんのり材料に火が通るころには取り出しましょう。活用するにあたってもう一つ重要なのは、2センチほどの長さで十分な香りがつくということでしょう。茎を1本スープに入れてしまった日には後悔するかもしれません・・・

花はポプリに添えると色も香りもアクセントになります。銀葉ならではの美しさを生かしてリースにしてもステキです。カレープラントは丈夫な「木」になるので、束ねてドア飾りにしても香りは1年ぐらい持ちます。

関連記事

  1. サフランの球根の育て方【プランター栽培・水栽培方法も】

    サフランの球根の育て方【プランター栽培・水栽培方法も】

    秋に地面からいきなり青紫色の花が開くサフランは高級食材としても知られています。食用として1グラムのサ…

    サフランの球根の育て方【プランター栽培・水栽培方法も】
  2. ラムズイヤーの育て方【プランターで株分けや水やり・肥料も】

    ラムズイヤーの育て方【プランターで株分けや水やり・肥料も】

    ふわふわとした綿毛と淡い青緑色が魅力のラムズイヤー。「羊の耳」という名前通りの柔らかい銀色の綿毛に覆…

    ラムズイヤーの育て方【プランターで株分けや水やり・肥料も】
  3. ディルの育て方【室内やベランダでプランター栽培も】

    ディルの育て方【室内やベランダでプランター栽培も】

    羽毛のような柔らかく細い葉を茂らせ、黄色い小さな花を咲かせます。アジア原産で高さは1メートルほどまで…

    ディルの育て方【室内やベランダでプランター栽培も】
  4. クレソンの育て方【室内やプランターで簡単!挿し木方法も分かる】

    クレソンの育て方【室内やプランターで簡単!挿し木方法も分かる】

    クレソンはハーブというよりも見慣れた野菜のような身近な存在です。2013年のアメリカ疾病予防管理セン…

    クレソンの育て方【室内やプランターで簡単!挿し木方法も分かる】
  5. タイムの育て方【室内やプランターで種から栽培】

    タイムの育て方【室内やプランターで種から栽培】

    シソ科のタイムはとても育てやすいハーブです。種類も豊富で北半球におよそ400種類もあるのだとか・・・…

    タイムの育て方【室内やプランターで種から栽培】
  6. ベランダでハーブの育て方と害虫対策

    ベランダでハーブの育て方と害虫対策

    観葉植物は野菜や花に比べて虫の付きにくいものではありますが、特に外で育てているとどうしても虫がついて…

    ベランダでハーブの育て方と害虫対策
  7. キャラウェイの育て方【ベランダでプランター栽培!】

    キャラウェイの育て方【ベランダでプランター栽培!】

    キャラウェイの歴史は古く、石器時代から人間の暮らしと共にあるハーブです。ヨーロッパ原産で古代エジプト…

    キャラウェイの育て方【ベランダでプランター栽培!】
  8. ナスタチウムの育て方【種からプランター栽培!挿し木のやり方も】

    ナスタチウムの育て方【種からプランター栽培!挿し木のやり方も】

    南米の草花でオレンジや黄色の蝶のような花弁を付けるナスタチウムは、日本では江戸時代から栽培されていま…

    ナスタチウムの育て方【種からプランター栽培!挿し木のやり方も】
  9. スイートバイオレットの育て方【プランター栽培・土選び・種まき時期も分かる!】

    スイートバイオレットの育て方【プランター栽培・土選び・種まき時期も分か…

    紀元前300年ごろから栽培が始まっていたという歴史の古いハーブです。ニオイスミレとも呼ばれ、花だけで…

    スイートバイオレットの育て方【プランター栽培・土選び・種まき時期も分かる!】
アフィリエイト広告を利用しています

プランター栽培の最近の記事

  1. 落花生育て方
  2. ベランダ菜園
  3. 育ちやすい野菜
  4. ベランダ菜園の道具
  5. ベランダ菜園の道具
  6. かぼちゃ育て方
  7. ニンニク育て方
  8. 育ちやすい野菜
  9. じゃがいも育て方
  10. ピーマン育て方
PAGE TOP