キャットニップは、シソ科イヌハッカ属の多年草で、草丈が大きくなると1メートルぐらいになります。日本では長野県で帰化したチクマハッカという種もあるように、寒い地域でも栽培できます。夏には茎の先に花穂を出して白や淡藤色の花をたくさんつけます。全草に強い香りがあり薄いシルバーの産毛に覆われていて、触っていてるだけでもリラックスできるようなハーブです。猫が好むハーブとしても知られていて、ドライにした葉をぬいぐるみに入れてやると猫の格好のおもちゃです。全く興味を抱かない猫もいますが・・・食用にもできて見た目も愛らしく人気のハーブです。
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目次

キャットニップの品種

「キャットニップ・レモン」と「ブルーキャットニップ」という品種をご紹介しますが、どちらもキャットニップの近縁種です。「レモン」は葉も花もレモンの香りがしてティーにぴったりです。分岐してどんどん伸びるので背丈が伸びやすいです。「ブルー」は文字通り深いブルーの花をつけます。開花期がとても長いためベランダに一鉢あると長期間楽しめます。
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キャットニップの栽培時期

開花時期は6月から10月ぐらいまでですが、暑さで真夏は咲かないこともあります。寒冷地なら咲き続けることが多いです。
植え付けは3月から5月と8月下旬から10月の2回です。
肥料は3月から4月と9月から11月中旬ぐらいまで、生育期間中に与えます。

キャットニップのプランターと用土

かなり生命力が強くじゃんじゃん成長します。大型のプランターで複数株育てるなら45センチプランターに2株ぐらいです。5号鉢ぐらいからでも育てられますが、背丈が伸びた時に倒れやすくなるので重たい鉢にしましょう。

用土は市販のハーブ培養土で問題ありません。花と野菜の培養土があれば、川砂などを1割ほど混ぜると良いですね。配合するなら赤玉土5:腐葉土4:川砂1ぐらいが適しています。水はけの良さが大切です。

キャットニップの種蒔きと植え付け

種蒔き
春蒔きなら3月から5月、秋なら8月下旬から10月ごろが適しています。プランターに8分目まで用土を入れ、かなりあっさりばら蒔きましょう。土を薄くかぶせたら半日陰に置いて乾燥させないように水やりをします。およそ2週間で発芽します。
芽が出たら日向に移動させて、成長具合を見ながら間引きながら育てましょう。本葉が6枚程度出れば一人前です。

植え付け
鉢底の石を若干多めに入れてやりましょう。45センチプランターに2株ぐらいでもよいのですが、それよりも大きいプランターがあればなお良いですね。間引きしてコンパクトには育てられますが、きっと大きくなりますし種がこぼれて増えます。

キャットニップの置き場所

日当たりと水はけが良い場所を好みます。半日陰でも十分育つ強さはありますがちょっとやせ気味で花が付きにくくなります。日当たりが香りの強さを左右するという点もポイントです。

生育に適した気温は15度から20℃なので、夏には少し弱いです。花が咲かない時期ができますが、逆に耐寒性がとても高いハーブです。土が凍ってしまわなければ越冬作業はいりません。土が凍るような寒冷地なら、株の上から腐葉土をかぶせてやればよいでしょう。寒くなると地上部が枯れますが、春になると芽吹きます。

キャットニップの増やし方と植え替え

繁殖力がとても強いキャットニップはこぼれ種でもよく増えます。増やし方は他にも挿し芽や株分けもできます。

挿し芽
挿し芽の適期は4月から6月の気温が安定したころか、9月から10月の生育が少し控えめになったころです。伸びている枝の先から10センチぐらいを切り取って挿し穂にします。性質が強いので、地際から1節から2節ぐらい残して切り取った茎を複数の挿し穂に切り分けることもできます。下葉を取り除いて1時間ほどコップの水などに挿して水揚げして用土に挿します。用土は赤玉土で良いですが、植え付け用土でも構いません。半日陰に置いて乾燥させないように水をやりながら発根まで管理します。

株分けと植え替え
株分けと植え替えは3月下旬から4月と9月から10月ぐらいが良いでしょう。春ならまだ休眠中で眼が動き始める前、秋なら生育がゆっくりになったころです。プランターの下から根が出ていたり水はけが悪くなったら植え替えの時期が来ています。注意したいのは太い根を傷つけないという点だけです。太い根を傷つけなければ株分けも植え替えも簡単にできる丈夫な性質です。

キャットニップの水やりと肥料

春から夏にかけての水やりは用土の表面が乾いたらたっぷりやりましょう。11月ごろ気温が下がってくるころから3月ぐらいまでは水やりを少し控えます。土の表面が乾いてから2日から3日してからやるぐらいでちょうど良いですね。夏は特に水切れしやすいので株の具合を見ながら水やりを調節しますが、土が乾いてないうちに水やりをすると多湿になって蒸れます。

肥料は3月から11月中旬ごろまで、生育が盛んな時期に液体肥料を2週間に1度与えます。植え付けの時に緩効性肥料を元肥として少量混ぜておきましょう。花が咲いている夏の時期には肥料を控えたほうが株が弱りません。

キャットニップの間引きと刈り込み

間引き
草丈が20センチから30センチぐらいになったら枝先を摘み取りましょう。そこから脇芽がでて花数も増えます。切らずに伸ばした場合は花が枯れてから10センチ程度切り込んでおくとまた枝が増えます。

刈り込み
梅雨入り前か夏の前に蒸れて立ちがれるのを防止するために刈り込みます。地際から10センチから20センチのところを思いっきり刈りましょう。込み合った枝もついでに間引きます。秋の刈り込みは花が終わった冬になる前の時期です。躊躇せずに地際近くまで刈り込みましょう。地上部は残っていても冬越しする時に枯れてしまいますが、ちゃんと冬越ししたら芽が出てきます。

キャットニップの病害虫対策

害虫はほとんどありませんが、灰色かび病になることがあります。刈り込みや枝を透かしたりしていれば防げます。茎の混み合い過ぎや多湿による蒸れに注意して、花がらもそのまま置かずに早めに切り取っておくことが大切です。

キャットニップの育て方のポイント

日当たりと水はけのよいところに置きましょう。日当たりが少ないと香りが弱くなります。
蒸れると枯れあがったり病気が出たりします。梅雨入り前と晩秋には刈り込みをしましょう。花がら摘みもこまめにします。
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キャットニップの収穫と活用法

キャットニップには風邪予防や消化促進などに効果があります。鎮痛作用とリラックス効果もあるのでストレス性の胃炎や頭痛・イライラに効きます。妊娠中や授乳中の方は使用してはいけません。

生葉はいつ摘んでも良い香りで、保存するには花が開く前に刈り取って風通しの良いところに吊るして乾燥させましょう。生葉は刻んでスープにしたり、ドレッシングやソースの香りづけに適しています。ティーは生葉でもドライでもどちらもおいしくいただけます。何となく気が立って眠れない時には穏やかな眠りをもたらします。強い発汗作用があるので風邪でぞくぞくするときに飲むのに向いています。筋肉の疲れや捻挫をしてしまったときにはバスタブに葉を入れて入浴すると改善を促します。

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